グレーなお父さん

子どもの頃から何をやっても上手くいかなかったグレーなお父さんが、できるようになった話

できなかったのには理由があった

私が取り組んだこと

発達障害の息子の特性を少しでも改善できればという思いから、息子に読書、英語や数学の勉強、料理などを教えてきました。(私は教員免許の高等学校教諭専修免許状を取得しています)

衝動性が激しく何かをきっかけにすぐにパニックになってしまう息子でも、妻や私が一緒に取り組むことで、少しずつ出来るようになりました。

息子は小学5年生の時に英検2級、中学1年生で英検準1級に合格、数学も中学1年生で高校1年生相当の準2級に合格し、高校2年生レベルの数学を始めました。また読書が好きで毎日本を読んでいます。料理にも興味を持ち毎日夕食作りの手伝いをしてくれます。

はじめて知った発達障害

息子は6歳の時に発達障害(自閉スペクトラム症とADHD)と診断されました。とてもショックで、妻は泣いてしまうほどでした。その当時、発達障害について全く知識がありませんでしたので、本を読んだり様々な専門職の人達に相談しました。たくさんの人たちと関わり、色んなサポートを受けることが出来ました。不安な事が多かったけど何とかやってこられました。

息子の特性は昔の私の物とよく似ています。私は学校の成績はいつも悪くて悩んでいましたが、息子も同じ道をたどるのではないかと心配しました。そこで勉強が遅れないように妻と協力して、自分たちで教えることにしました。

学生時代、勉強が苦手でしたが、子どもの発達障害をきっかけに、40歳を過ぎてから息子と一緒に勉強をするようになりました。一緒に勉強するようになって、昔は苦手だった英語もTOEICで780点を取得し、数学もまた苦手でしたが理解できるようになりました。料理はもともと好きなので毎日やっています。

子どもの頃の私

私は保育園、小、中、高校と、いつの時代も集中して人の話を聞くことが苦手でした。言われたことを理解するのが難しく、勘違いしたり聞き逃すことが多かったです。学校の成績が悪いだけでなく、様々な活動において上手くいかず、いつも周囲から遅れをとっていました。先生からはよく注意され、友だちからは嫌なことばかり言われていました。自分に自信が無く、何をやってもダメなんだ、といつもあきらめていました。そのため学校へはあまり行きたくありませんでした。能力がないとか、何事にも努力が足りないのだとずっと思っていました。

たくさんの塾や習い事に通ったけれど

子どもの頃、6つの塾や習い事に通っていました。

  • 習字(3年間)
  • 算数塾(4年間)
  • そろばん(5年間)
  • 数学英語学習塾(6年間)
  • ピアノ教室(3年間)
  • 英語教室(4年間)

他に通信教材や家庭教師をつけてもらったこともありました。しかしそれらのほとんどが上手くいきませんでした。両親はかなりの費用をかけて、様々な機会を与えてくれましたが、全く期待に応えることが出来ませんでした。本当に申し訳なかったです。

これだけ取り組んでいたにもかかわらず、成績はいつも下の方で、他に特技もなく、何をやっても上手くいきませんでした。あまりにもできないので、病気ではないかと真剣に悩んだこともありました。どの分野においても能力の低い人間なんだ、とあきらめていました。しかしそれは大きな間違いだった、と息子のおかげで気がつきました。

気づき

6歳の時に発達障害と診断された息子の日々のケアをしているうちに、その特性のほとんどが、昔の私そのものだと感じるようになりました。あまりにもそっくりで息子はよく私が昔したのと同じ失敗をします。その過程を見ていると、なぜ失敗するのかその原因がよくわかります。自分もそうだった。だから上手くいかなかったのか、と納得しています。できなかったのには理由があったのです。

そのような気付きをもとに、様々な場面で息子のこの先起こるかもしれない問題を予測し、未然に防ぐ対策をしてきました。私は息子のおかげで心の霧が晴れる思いがしました。そして息子のため、また自分自身のために、発達障害の特性と上手く付き合う方法を検討し実行しました。それにより、学習面でも生活面でもこれまでのことがうそのように上手く出来るようになったのです。

過去の自分の経験を最大限に活かして、息子を助けると同時に昔の自分を助けてやりたい。もしタイムマシーンがあったら昔の自分に教えてあげたい。できないのには理由がある。ただほんの少しコツがいるだけだ。決して自分のせいではない。自信をなくすなと。

発達障害の息子のサポートをすることで、昔の自分が決して能力不足、努力不足ではなかったのだと証明したい。そういう意味でこれからも息子と様々な取り組みをしていくつもりです。

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