家族のことを一番に思ってくれる、やさしいお母さん

妻の思い

息子が発達障害と診断された時、妻はあまりのショックで泣いてしまいました。でも妻は前向きでした。すぐに専門職の人達に相談したり、発達障害に関する本を何冊も調べて行動に移しました。私は発達障害について何も知らなかったので、先行して勉強する妻に色々な事を教えてもらいました。

妻はとにかく一生懸命でした。衝動性の激しい息子をずっと家に閉じ込めておくわけにはいかないと、夏の暑い日も冬の寒い日も毎日息子をどこかに連れ出してくれました。息子が他の子たちと上手く遊ぶことができれば、妻はもっと楽だったかもしれません。しかし特性の強い息子には常に妻がついていてあげる必要がありました。元気いっぱい飛び回る息子に合わせなければならなかったので、妻は毎日ヘトヘトに疲れていました。それでもいつも息子や私に明るく振る舞ってくれました。毎晩、息子に読み聞かせをしていましたが、疲れているのでいつもそのまま一緒に寝てしまっていました。

私は今、息子と様々な取り組みを行っていますが、順調にいっている一番の理由は、妻の読み聞かせにあったと思っています。赤ちゃんの頃から妻の読み聞かせは、息子に色んな力を与えてくれました。

息子と私の違い

息子は幼稚園の時も小学生の時も、園や学校に行きたくない、と言ったことが一度もありません。友だちが大好きで毎日幼稚園や学校に行くのが楽しみと言っていました。私は子どもの頃、息子とは全く正反対で、周囲の人たちが苦手で学校へは行きたくありませんでした。私も息子も同じ特性を持っているにもかかわらず、この違いは何であろうかとよく考えます。

息子が常に前向きなのは妻のおかげである、と私は思っています。妻はどんな大変な状況でも決して他人のせいにしません。息子の発達障害は、おそらく私の遺伝からくるものだろうと考えられますが、妻は絶対にそのような不平を言いません。もちろん息子に、私のことを悪く言うこともありません。それどころか私が息子のため何か取り組む度に感謝してくれます。妻は私と違って他人を批判することがなく、社会への不平不満もほとんど口にしません。そして息子や私のことをいつでもサポートしてくれます。そのような人間性が息子に良い影響を与えたのであろうと思っています。それゆえ息子からは人に対する興味や好奇心、社会に対する期待や安心を感じます。

妻のおかげで

私は発達障害のような特性が強く、これまで妻にかなり負担をかけてきたと思います。以前はそのような事に気がつく事すらなかったけれど、今ではよく振り返って考えています。私は妻のおかげで少しずつこれまでの人生観を見直すことができました。だから息子にはいつも優しく接しようと心がけています。息子も安心して私を頼ってくれます。

時々息子に厳しい事を言って気まずくなってしまうけれど、妻がいつも修復してくれます。その度に私はダメだなぁと感じます。それでも私は息子や私自身のため、様々な取り組みを続けていくつもりです。妻がいてくれるので安心です。