英検準2級の勉強方法を検討(語彙強化)
単熟語は単語帳だけで覚えようとしても定着しません。
文の中で覚えるのが最も良いだろうということで、英検3級の時と同じく旺文社の「文単」を使うことにしました。
英検準2級の長文は3級と違ってスラスラ読み下すのが難しいです。
英文に慣れていないと読むのに苦労しますが、精読し繰り返し読み込みむことで素早く読めるようになります。
長文を何回も読むことで単熟語を効率よく習得できます。
英検準2級 文単(単語帳)について
英検準2級の長文は3級に比べて難易度が上がっています。
準2級と3級との間に多少の壁があるようです。ここを乗り越えなければ先に進むことができません。
SV、品詞、文構造、単熟語の確認など、精読した英文をしっかり読み込んでいく必要があります。文単は使いやすいです。
見開きの左側に英文と和訳、右側に単熟語の詳細がありますので、ページをめくらずとも全て完結できるのが良いです。
英検準2級 文単(単語帳)の使い方
英文の内容をしっかり理解するため、最初に必ず精読(下記手順)します。
その後、繰り返し読み込むことで内容を定着させます。
精読した英文を何回も読み込むことで、自然と単熟語を覚えることができます。
1.精読する
英文を和訳しながら未知の単熟語(意味と発音)を確認する。
SV(動詞に赤線を引く)、品詞、文構造を確認する。
文頭から読み下せるようにスラッシュやカッコをつける。
2.繰り返し文を読んで単語を覚える
音読(精読の内容を確認する)
オーバーラッピング(正しい発音をできるようにする)
シャドーイング
暗唱(文頭から読み下して意味確認と内容把握)
3.単熟語リストでチェックする
- 覚えた単語を思い出す
英検準2級の勉強方法(問題集の使い方編)
英検準2級の勉強方法も3級の時と同じように進めることにしました。
まず文単でたくさんの英文を読み込みつつ単熟語を覚え、予想問題ドリルで試験形式に沿った勉強をしていきます。
両方を並行して行うことで相乗効果を狙います。
詳しくは以下の記事で紹介しています⇩
英検準2級 ライティングの結果
英検準2級のライティング試験結果はCSEスコア 600/600(100%)でした。
当初、小学4年生で発達障害の強い特性を持つ息子にとって、ライティング試験は難しいかと心配しましたが、驚いたことに満点を取ることができました。
英検準2級 ライティングの勉強方法を検討
英検協会のウェブサイトに英検準2級ライティングについての詳細があるので、まずはそれを確認しました。
「ライティングテストの採点に関する観点および注意点(準2級)」
ここにライティング試験について詳しい説明があり、おさえるべきポイントがわかります。
例文での説明もあり参考になりました。
※観点(1)~(4)に沿ってそれぞれ4点ずつ配点され計16点満点で採点されます。
息子は内容4/4、構成4/4、語い4/4、文法4/4で、合計16/16でした。
英検3級のライティング試験対策は、音読筆写によるトレーニングを毎日継続することで良い結果を残すことができたので、準2級も同じように音読筆写で対応しようと決めていました。
今回も音読筆写でいこう
英会話・ぜったい音読について
ライティングのトレーニング方法は「英会話ぜったい音読」を参考にしました。
英検3級の時に、ライティングをどのように対策するか検討するため、何回も読んだものです。
今回も再び読み返し要点を確認しました。
この本は、分かる英語を使える英語にするため、ひたすら音読して書いて覚えよう、というものです。
その方法が本の前半に詳しく説明されています。
國弘正雄・千田潤一 共著
只管筆写とは
以前、この著者の本を読んだことがありました。
私が英語学習をはじめたばかりの頃、どのようにしたら効率よく勉強を進めることができるか、よく考えていた時に読んだ本です。
この本のおかげで何かにつまづいた時でも、気持ちを切り替えて取り組むことができました。
今でも著者の言う「只管朗読」や「只管筆写」は参考にして日々の学習に取り入れています。
ライティング対策を検討するため書店で「ぜったい音読」を見つけて読んだ時、まさにこれだ、と思い只管筆写を取り入れました。
予想問題ドリルのライティング問題を練習教材に
「予想問題ドリル」に7回分のライティング問題があります。
英検3級の時と同様、これを利用することにしました。
1つの問題につき解答例が2つか3つありトレーニングするには十分な量です。
それに解説や訳、重要語句まであるので、練習するには都合の良い教材です。ただ残念なのは音声がないことです。
英検過去問のライティング問題はトレーニングには使わず、模試用にとっておくことにしました。
ライティング対策を音読筆写で
予想問題ドリルにあるライティング問題の解答例を、音読筆写でトレーニングすることにしました。
「英会話ぜったい音読」で説明されている方法を参考に方法を検討しました。
- 例文を精読し、内容を理解する
語句と訳を確認、文構造の確認、全体の構成確認 - 1文ずつ音読する(3回程度)
- 1文を音読しながら書き写す(3~5回)
- 暗唱する。そらで言えるまで練習する。
音読筆写の効果
息子はまだ小学4年生だったので、本試験での初見の質問に対し英作文できるか心配でした。
しかし驚いたことにライティング結果は 550/550(100%)と満点でした。
英検3級だけでなく準2級でもライティングで良い成績をとることができたので、音読筆写による上記トレーニングは妥当であったことがわかります。
問題集で勉強したことをしっかりアウトプットできるようになりました。
音読筆写はとても手間暇かかりますが、実は最短で習得できる方法なのかもしれません。
発達障害の子への対応方法
音読筆写によるトレーニングは手間暇かかる分、発達障害の衝動的な特性を持つ息子にとって大変なものでした。
ただでさえ文字を書くことが苦手で思うように書けないのに、小さな枠にアルファベットを書き揃えるのは至難の業でした。
上手く書けないのでその度にパニックになってよく泣いていました。
心が折れそうになってもう止めようと思う時もありましたが、一緒に取り組むことで何とかあきらめずに続けることができました。
いつも一緒に取り組み励ますことで最初は難しくて全くできなかったことも、工夫して少しずつ続けたら、徐々にできるようになりました。
英検の配慮
英検準2級を受験する直前に模試を行いましたが、息子が書くライティングの文字はひどいものでした。
枠線をはみ出るし文字が荒くとても読み取りづらいものでした。文の内容こそ悪くないのですが、とにかく文字が読み取れない。こんな状態で英検の採点者は許容してくれるのだろうかと心配でした。
しかし、そんな心配をよそに本試験の結果は高得点と驚くべきものでした。
私は、あのような荒い文字でも読み取ってくれた英検の採点者に感謝したいです。
私は学生時代、英語の試験で文字が読み取りづらかったり、たとえスペルの綴りが間違っていなくても曖昧な場合、常に減点されていたものです。(表意文字である漢字の採点に慣れている日本人にとって仕方のないことだとあきらめていました)
その点、英検はとても寛容に対応してくれました。
特に発達障害の息子は不器用で文字を上手に書くことができない特性があります。
いくら練習しても限界があるのです。そこの所を英検はよく理解してくれていました。本当に素晴らしい。
二次試験スピーキング対策開始
テキストは英検3級の二次試験スピーキング対策の時と同じシリーズのものを選択しました。
他にも何冊か出版されていますが、一冊だけを集中的に読み込んでいくことにしました。
二次試験の内容は一次試験に比べたらそれほど難しくありませんが、英語で質問されることに英語でしっかり答えなければいけません。英文を暗唱したり瞬間英作文できるようにするのがベストです。
このテキストを一通り見渡すと、試験内容は全てパターン化されていることがわかります。
このテキストに書かれている内容を全て把握できるよう繰り返し練習することにしました。
完全予想問題 旺文社
この本の内容について
このテキストは良いです。二次試験の概要がつかめます。
本試験と同じ形式の問題が10回分収録されているので、これを全て読み込んでマスターすればおそらく大丈夫でしょう。
面接の前半は問題カードから質問されますが、パターンが決まっているので比較的簡単に対応できます。問題はQ4とQ5です。
英語で質問されたことに対して英語で回答する。これが難しい。
これに対応するため、このテキストの解答例文を全て暗唱・暗記できるようにします。
それには瞬間英作文によるトレーニングが最適です。
二次試験スピーキング対策のコツ
瞬間英作文トレーニングといったら森沢式です。
息子にこのやり方を説明したらすぐに納得して始めてくれました。
日本語トリガーを口に出して言った後それを英作文します。
長くて難しい場合は細切れにして英作文するけれどいずれは通しで英作文できるようにします。
短文は何回か読めばスムーズにできるのですが、長文は難しいようでした。嫌にならないよう少しずつ取り組みました。
心配していた通り、長文の瞬間英作文をやる時はいつもイライラしてパニックになりました。
英文自体はそれほど難しくないから英文和訳は簡単にできるけれど、逆は難しいということを何回も説明しました。
例えば、I like her. を I like she. と言ってしまうなど。
理解していても正確に言うためにはたくさん練習する必要がある、と気づいてもらいたいと願いつつできるまで一緒に取り組みました。
仕上げにやったこと
二次試験対策のために下記過去問題集を購入しました。
この本の良いところは10回分の二次試験問題全てに解答例文があることです。これを有効活用しました。
このテキストを使う一番の目的は試験に慣れる事でした。
これまで勉強してきた成果を出せるよう、本試験に似せて毎日1回分ずつテストしました。
模擬試験をすることで日々のトレーニングにフィードバックし、曖昧な部分を徹底的にクリアにしていくようにしました。
全問題集 2018 旺文社
Q1からQ3は所見の内容でも難なくこなせましたが、Q4とQ5(英語で質問応答)が少し難しい。
質問を聴き逃したり解答が曖昧になってしまったりと、それでも6~7割の完成度でした。
毎日トレーニングしてきたおかげで、はじめての問題でもかなり上手に英作文できるようになりました。
まとめ
一次試験が終わりすぐに二次試験対策に入ったのですが、ほぼ1カ月しか準備期間がありませんでした。
短期間で対応しなければならない状況で瞬間英作文によるトレーニングはかなり良い方法でした。
二次試験直前に過去問による実践形式のテストで、これまでの学習効果の確認ができました。
また自信もついたので緊張することなく本試験に臨むことができました。
英検準2級過去問の実施履歴
No. | 日付 | 過去問名 | 筆記 | リスニング | 合計 | 割合% |
1 | 2018.02.10 | 2016-2 | 28/42 | 17/30 | 45/72 | 63 |
2 | 2018.02.22 | 予想問題ドリルDay6 | 20/37 | 20/30 | 40/67 | 60 |
3 | 2018.03.03 | 予想問題ドリルDay7 | 21/37 | 20/30 | 40/67 | 60 |
4 | 2018.03.17 | 2016-3 | 34/42 | 16/30 | 50/72 | 69 |
5 | 2018.03.24 | 2016-2 | 34/42 | 19/30 | 52/72 | 74 |
6 | 2018.03.31 | 2016-3 | 35/42 | 21/30 | 56/72 | 78 |
7 | 2018.04.07 | 2017-1 | 26/37 | 21/30 | 47/67 | 70 |
8 | 2018.04.14 | 2017-2 | 31/37 | 22/30 | 53/67 | 79 |
9 | 2018.04.21 | 2015-2 | 33/45 | 23/30 | 56/75 | 75 |
10 | 2018.04.29 | 2017-1 | 28/37 | 28/30 | 56/67 | 84 |
11 | 2018.05.06 | 2016-1 | 31/42 | – | – | – |
12 | 2018.05.12 | 2015-3 | 40/45 | – | – | – |
13 | 2018.05.19 | 2017-3 | 30/37 | 25/30 | 55/67 | 82 |
14 | 2018.05.26 | 2017-2 | 32/37 | 23/30 | 55/67 | 82 |
15 | 2018.06.02 | 2017-3 | 30/37 | 30/30 | 60/67 | 90 |
まとめ
それでも「文単」
単熟語だけを手っ取り早く覚えたいのであれば、旺文社の「パス単」の方が良いでしょう。
単熟語の数も文単に比べて多いです。しかしパス単は単熟語のリストだけなので覚えても忘れやすいです。
結局パス単を使うことはありませんでした。
「文単」の良いところ
単熟語は文の中で覚えるべきです。
時間こそかかりますが確実に定着します。
それと単語帳は複数手を出すより1冊を集中的に取り組んだ方が効率が良いです。
準2級は文単だけで十分に対応できました。
文単の長文を精読し繰り返し読み込むことで単熟語が少しずつ定着していきました。
10回以上は回したのでスラスラ読めるようになりました。
おそらく英語の基礎力も上がったのでしょう。文単のおかげで問題集や過去問にとりかかりやすくなりました。
フィンランドの英語教育
英検協会のウェブサイトには英語学習に関する様々な論文があって読むとなかなか面白いです。
ある時、日本とフィンランドにおける英語教育の比較というのを見つけました。
以前日本でもフィンランドブームだったことを思い出しつつ読んでみました。
フィンランドはTOEFLの成績が非常に良いらしいのです。
彼らの母国語は日本語と同様、英語と全く属性が異なるにもかかわらず好成績だとか、日本のスコアはアジアだけで見ても20カ国中ワースト3位と成績が振るいません。この違いはなんであるか興味深いです。
フィンランドでの英語教育は小学3年生から語彙、文法、センテンスなど、本格的にスタートし毎日の授業の中に組み込まれます。日本より早いです。しかし日本でも小学3年生から英語の授業が始まったのでその点で期待したいところです。
脳は10歳までにしわの数が増えて完成すると言われていますが、フィンランドの子どもたちのように8~9歳から英語学習をスタートすると学習効率が良いのかもしれません。
息子も英語学習を8歳頃から本格的に始めていますが、効率よく学習できています。